新入社員がプログラマとして学ぶべき
基礎知識が詰まった一冊この本はプログラマが読む本というよりも、“これから”IT系にプログラマになる人が基礎知識として読んでおく本だと思います。大学を卒業して春からIT系企業に勤務する人なんかがふさわしいのでは?
プログラマというタイトルで書いていますが、プログラミング技術だけの話ではないので、設計者であろうと知っておいてよい内容です。大学の講座であればまさに一般教養です。浅く広い内容なので、勉強するといったかしこまったものではなく、さらさらと読み進めることができました。
網羅している範囲は非常に広い範囲です。まるでシスアドの教科書のようです。コンピュータの基礎知識から、プログラミング言語、アルゴリズム、データベース、設計、開発といった開発作業の流れが一通り紹介されています。著者が新人研修で教えている内容をまとめたということなので、新人研修で使用するにはもってこいの書籍です。
第6章の内容は私にとっても非常に身近な内容であり、現実に即した解説をしていると思いました。少し引用してみます。
業務設計ではここがポイント!
依頼者が望むのは技術ではなく、問題の解決です。開発者が問題を十分に理解しているかどうかが、システム導入を成功させカギです。
たまにこういう当たり前のことが分かっていない開発者もおります。例えば・・・、
- プログラムを作りたいだけなんじゃないか?と思う人
- 顧客の問題を解決するという目的がなくなっている人(顧客=敵。と考え、儲けを勝ち取ることだけを考える)
- 自分の目の前の作業を無難にこなして給料もらって帰りたい人
愚痴はまあ置いといて。。。
後半は「ここまで教えてあげるなんて親切だなぁ」と感じるぐらい実践的です。
- 画面設計では、Xマークを埋めることでテキストボックスに最大何文字入るか示したりする
- コンパイルエラーの対処方法(エラーメッセージ、コメントアウトを活用)
目から鱗というような情報ではないのですが知らないと損をする。まさしく常識として新入社員に読ませてあげてはどうでしょうか?