#ゲームオブスローンズ のダイアウルフ徹底解説 #got

ゲームオブスローンズのスターク家の紋章にあるダイアウルフ(direwolf)。スターク家の子たちはみなダイアウルフを飼っています、それぞれのダイアウルフたちの運命をその出会いから振り返ってみます。

核心に触れるネタバレ部分は後半に分けて書きますので、前半は安心して読んでください。

ダイアウルフとの出会い

エダード・スターク一行は脱走兵の処刑を行い、ウィンターフェルに変える途中に大鹿が死んでいるを見つけます。そしてその近くでメスの巨大な狼(ダイアウルフ)が腹に角が刺さって息絶えているのを見つけます。大鹿とダイアウルフは激しい戦いのすえ、相討ちで死んでしまったようです。

死んだダイアウルフのそばには、生まれたばかりの5匹の子狼が寄り添っていました。ダイアウルフは危険な動物です。シオン・グレイジョイはこの子たちを殺すように助言しましたが、幼いブランは「殺さないで」と嘆願します。ジョン・スノウは父エダードに「ダイアウルフはスターク家の紋章であること」「5匹の子狼はスターク家5人の嫡子と一致するから殺すのは不吉だ」と伝えました。

エダードは子どもたちが自身で責任を持って育てることを条件として、ダイアウルフを飼うことを認めます。

その場を立ち去ろうとした時に、ジョン・スノウがもう一匹の小さなダイアウルフを発見しその子狼はジョンが飼うことになりました。

こうしてスターク家嫡子の5人と、落とし子のジョンの6人が、それぞれ自分のダイアウルフを飼うことになりました。

🐺グレイウィンド(Grey Wind) 飼い主:ロブ

グレイウィンドは長男ロブ・スタークが育てました。体はグレー色、黄色の瞳です。彼がとても速く野原を走る姿をみて、灰色な風が移動しているように見えたのでグレイウィンドと名付けました。

グレイウィンドは、6頭のダイアウルフの中で最も訓練された忠実な仲間です。ロブの命令に従って作戦を実行します。ロブが父エダードの意志を理解していたように、グレイウィンドはロブのことを完全に理解して行動します。

戦にも同行して、真っ先に先陣を切って手柄を上げる、頼れる切り込み隊長になりました。


主君の指示に従わないジョン・アンバーが剣に手をかけた瞬間、グレイ・ウィンドがジョン・アンバーに飛びかかって2本の指を噛み切る。このころはまだテーブルの上を走る犬サイズですが、冒頭の写真のように大きく成長しました。

🐺ゴースト(Ghost) 飼い主:ジョン・スノウ


ロブが育てたのはゴースト。アルビノという疾患で(メラニン欠乏の遺伝子疾患)で真っ白な毛と、赤い目をもちます。白い姿と全く音を出さずに静かにしている振る舞いからゴーストと名付けられたそうです。

他の兄弟狼がまだ目が開いてないころにも、ゴーストだけは目を開けて自分の脚で歩いて違う場所に隠れていました。拾ったときには一番小さく、シオン・グレイジョイは「落とし子のお前にふさわしい」とジョンをバカにしたのですが、どんどん大きくなり、最終的には一番大きくなりました。

静かで思慮深い性格はジョンと共通していますし、アルビノという特殊性をもっていて一匹だけ仲間外れになっていたところは、落とし子としてスターク家の子とは仲間はずれにされるジョンと同じです。

北部人が信仰するハートツリーというウェアウッドの木は、白い樹木でそこに顔を彫り、赤い樹液が目から流れます。この見た目はゴーストの白毛赤目と共通点がある点も興味が惹かれます。

真っ白で大きい犬は、名犬ジョリーみたいでとてもカワイイですね。(古い)

🐺サマー(Summer) 飼い主:ブラン

ブランが飼い育てたのがサマーです。ブランと一緒に長い旅をともにしました。

シルバーとグレーの毛で目は黄色です。サマーという名はブランが昏睡から目覚めたあとに名付けた名前だそうです。遊び心が多いようですが、サマーは兄弟の中で最も賢いとブランは語っていました。
病床のブランを守るサマー

ブランは夢の中で、たびたびサマーの視点で行動する体験をします。自分がサマーになって森の中を駆け回る夢です。それはブランの能力、ヴォーグという狼潜りの能力の開花でした。

🐺ナイメリア(Nymeria) 飼い主:アリア

ナイメリアは、アリアが飼っていた狼です。その名前は千年前のドーンの国の女戦士ナイメリアからとったようです。レディと名付けたサンサと違って、自分はレディになんかなりたくないと思っているアリアらしいです。

ナイメリアはアリアのことを守るために勇敢に戦いますが、一方でアリアが犬の訓練のようにしつけても必要のないことは言うことを聞きません。「自分が生きたいように生きる」という考えを体現しています。レディになるべき家系に生まれても、自分の道を生きたいアリアと共通しています。

「グローブを取って」というアリアの指示をガン無視するナイメリア

意味のない命令は聞きませんが、飼い主のアリアが危険に晒されると真っ先に助けてくれます。

🐺レディ(Lady) 飼い主:サンサ

サンサが飼ったダイアウルフはレディといいます。最も小さく優しい性格をしたダイアウルフです。

サンサは若い頃からレディサンサとしての教育をしっかり受け、美しく理想的なレディになるように努力してきました。その思いがダイアウルフの名付けにも見られます。

ストーリー上の話ではないのですが、サンサ役のソフィー・ターナーが撮影後に、レディ役の犬(ズーニー)を引き取って飼っているようです。
著者のジョージ.R.R.マーティンのブログによる

🐺シャギードッグ(Shaggydog) 飼い主:リコン

シャギードッグは、リコンの飼う狼です。真っ黒な毛皮で明るい緑の瞳です。6匹の子犬の中でもっとも気性が荒かったようです。この性格はリコンのわがままな性格を映し出していたようですが、ドラマの中ではほとんど出番がなく、そういった表現はないようです。

オシャはともかく、一緒に生活しているはずのブランに対しても吠えるぐらい気性が荒い。

シャギードッグとサマーは一緒に行動しているシーンが多い。

ネタバレ編

ここから先は核心に触れるネタバレになりますのでご注意ください。
🐺グレイウィンド

シーズン3で死亡。フレイ家とボルトン家の裏切りに北部軍の大虐殺が行われロブは殺されました。
グレイウィンドは檻に入れられ戦えないままの状態で、クロスボウで撃たれて殺されてしまいました。

酷いのが、斬首されたロブの体にグレイウィンドの頭を縫い付け、それを馬に乗せてパレードのような冒涜を行いました。

ロブが婚約の約束を破って怒らせたことも良くなかったのですが、それにしてもなんともひどい仕打ちです。。。

小説版では、ロブが死ぬ間際に「グレイウィンド…」とささやいたそうです。ジョンが殺されたときにも「ゴースト…」とつぶやいたそうなので、なにか関係がありそうです。ヴォーグを使おうとしているという説もあるそうですが定かではありません。確かに野人のなかのヴォーグ使いのオレルは、ジョンに殺されたときに瞬時にヴォーグを使って鷹に憑依しています。肉体を殺されても魂だけ別の動物に逃がすことが可能なんでしょうか。

🐺ゴースト

シーズン7終了時点でまだ生存。

ジョンとともにナイツウォッチで活躍しますが、ジョンが野人のところに潜入している際には単独行動でナイツウォッチのところに帰ります。

ナイツウォッチと合流する際には、サムがホワイトウォーカーのゾンビに捕まってしまったところを助けました。

ナイツウォッチの反乱で檻に入れられてしまいます。ちょうど通りがかったブランによって、助けに来たサマーも罠にかかって捕らえられてしまいます。
最終的にはジョン達が反乱者を制圧しゴーストはジョンと再会しました。このときジョンはサマーとは会わなかったのが少し不思議。

野人とナイツウォッチとの戦いでは、サムによって檻から解き放たれ大活躍しました。
ジョンが殺された時には、その異変を察知して何度も吠え、ダヴォスに気づいてもらいます。

前述しましたが小説版ではジョンも死ぬときに「ゴースト…」とつぶやいています。ロブにしろジョンにしろその場にグレイウィンドやゴーストは居ないのに、唐突名前を読んでいるのでなにか気になりますね。

ジョンの亡骸のそばに寄り添っている姿は泣けます。

🐺サマー

シオンによるウィンターフェル占領後に、ブランとリコンはサマーとシャギードッグを連れて逃亡します。オシャ、ホーダーも一緒です。

この逃亡の道中で、ブランはヴォーグの才能を自分のものにし、ホーダーに潜ったり、サマーに潜ったりできるようになりました。

自分は塔の中の安全な場所に隠れながら、サマーに潜ってジョンの様子をみたりするという便利な能力です。

ブランのヴォーグ能力でサマーに潜り、檻に捕らえられたゴーストを助け出そうとしますが罠にかかってしまいました。

三つ目の鴉のところまでブランと同行しますが、ホワイトウォーカーが攻めてきたときに、ブランを逃がすために自分が足止めとなって不死者の群れに立ち向かい死にました。ハッキリと殺されたシーンはないのですが、無数の不死者の群れの中に飛び込んでいって、「キャイーン」という鳴き声が聞こえたので、間違いなく命を落としたものと思います。

🐺ナイメリア

ナイメリアは、ジョフリーがアリアに剣を向けたときにアリアを助けるために、ジョフリーの腕に噛みつきました。

王子に噛み付いた狼ということで大問題となりましたが、アリアはそれを予想してナイメリアを森に逃しました。アリアもナイメリアも心を通じ合わせていたのに、アリアはナイメリアに石を投げつけて無理やり引き離し森に追いやりました。悲しい別れですが、こうしないと確実にナイメリアは処分されてしまうと思ったからです。

事実、ナイメリアの代わりに無実のレディが処分されてしまいました。このことでサンサとアリアの不仲がいっそう悪化しました。

アリアとナイメリアは、ここで別れてしまうのですが、シーズン7では成長したナイメリアと再会します。

この再会は鳥肌モノでした。アリアは強い剣士として成長し、ナイメリアは狼の群れを率いるリーダーとして育っていました。

ここでアリアとナイメリアが一緒になり、最強コンビで敵をなぎ倒すのを期待してしまうのですが、ナイメリアは立ち去ってしまいました。そこにはドラマがあります。

貴族のレディとして育ち、高い身分の人と結婚するのがアリアの約束された人生でしたが、「私はわたしの好きなように生きる。」と騎士のような道を選んだアリア。シーズン1で父エダードに「お前は結婚して姫や王子を生むんだ」という将来の話をされましたが、「そんなのは私らしくない!」 (That’s not me)と拒否していました。

アリアは立ち去ったナイメリアに対して「あなたらしくないわね」と言います。これは立ち去ったことが “一緒に来ないなんてあなたらしくない” という意味ではなくて、「ナイメリアが群れと過ごしてきた人生を捨ててアリアと同行することが “自分らしく生きていない”」のです。自分が父に言った “That’s not me”を踏まえての、”That’s not you” なわけです。 アリアもそれをわかっていたのです。

🐺レディ

レディは兄弟のなかでも最も不幸なダイアウルフでした。

アリア・ジョフリー事件のときに、ナイメリアがジョフリーに噛みつきました。ナイメリアはもう逃してしまったので、サーセイがもう一匹のダイアウルフも危険だから殺せという命令がでます。

ロバート王も、アリアの処分は免れたのだから狼の処分は仕方ない受け入れろとばかりに黙認してしまいました。そもそもナイメリアだってひどい事をしたジョフリーから、アリアを守るために噛み付いたわけでナイメリアにも罪はありません。ましてレディはまったく無関係なのですが処分の対象になってしまいました。

エダードは「処分しなければいけないのならば、自らの責任で自分の手で殺す」といい、レディを自分の短剣で殺してしまいました。エダードは責任感の強い人間で、死罪を下すのならばその実行は自分の手で行うべきだという考えをもっています。そのため悲しい嫌な仕事を人に任せることなく、自ら責任もって実行します。

このことで、サンサは父エダードを憎み、またアリアのことも憎んで非常に関係が悪くなりました。すべての元凶はジョフリーなのに。

🐺シャギードッグ

シャギードッグはサマーともに、ブラン・リコンたちとウィンターフェルを脱出します。

ブランがヴォーグの才能を使ってサマーを使って野人たちと戦った時には、サマーとともに戦いました。

このあとブランの指示で、リコンはオシャとともにアンバー家を頼って匿ってもらうことになりました。シャギードッグは、サマーたちと別れ、オシャ、リコンとともにアンバー家に向かいました。

アンバー家のスモールジョンアンバーはスターク家を裏切り、頼ってきていたリコンたちを捕虜にしラムジー・ボルトンに提供することで信頼を得ました。

ラムジーは人質の少年がリコン・スタークかどうか分かりませんでしたが、スモールジョンの提供したダイアウルフの頭を見てすぐに信じることにしました。シャギードッグはアンバー家によって殺されてしまったのです。

ジョン・スノウとラムジー・ボルトンとの戦いでは、「弟を死なせてもいいのか?」というラムジーの脅しに対して、「捕らえたという証拠」をサンサが求めると、シャギードッグの首を見せつけました。

まとめ

現在、シーズン7終了時点で死亡が確認されていないのは、ゴーストとナイメリアのみです。

ナイメリアとはキッチリ話を収めた感じがあるのですが、ゴーストがまた出てきてほしいところです。

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小説版は、ゲーム・オブ・スローンズというタイトルではなく各部ごとにわかれています。改定新版と早川書房版とハヤカワ文庫SF版とごちゃごちゃと各社から出ているので探しにくいです。

ちなみにドラマ版の方が原作である小説版よりも先に進んでいます。小説版の六部はどんなストーリーになるのか楽しみです。
また小説版の第n部とドラマ版の第n章は対応していません。ドラマ版は、小説からピックアップしていたりするので混ざっています。

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英語学習の一環として、自分の大好きなストーリーを読むのは良いと思います!


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