文章術について書いてあるだけあって、とても読みやすくて、そしてとても具体的で分かりやすい本です。
この本で指摘するのは、
書き方というのはそれほど重要ではない。何を書くかが重要。
文章の書き方そのものは難しくなくて、何について書くかというテーマが大事。それを適当にするとありきたりなつまらない文章になる。
表現は簡潔に。「十年の歳月が流れた」→「十年たった」
飾り立てるのはほどほどに。「雲が羊の群れのように~」「ほほをくすぐるような~」「真綿をちぎったような~」
ふと思いついたありがちなフレーズを使うのは、使い古された、誰もが聞いたことのある、つまらない文章になる。自分自身も思考することがいい加減になっている。ありきたりな装飾はすべきではない。注意すべき言葉です。
文章の基本は定義。「AはBである」+補足説明
これは本当に分かりやすい。ここまで単純明快に文章の構成を指導してくれた事に感動した。私は「文章は短くあるべきだ」と気を遣っている。不必要に形容すると頭でっかちな名詞や、意味のない誇張だかけになって、読んでいる(聞いている)途中で、「分かった、分かった。で、なんなの?」って聞きたくなるような文章は、パッと聞いて理解しづらいからだ。
テーマ、題材からちょっと離れてみよう
これは私には今まで想像がつかなかった考え方。必要以上に説明くさい文章を書いていたと反省した。「Aについて書け」と言われたときに、「そもそもAとは・・・」と考えたらありきたり。「軽やかに手放せ」と本では書いてあります。
本当に読みやすい文章で、すぐに読み終えてしまいました。
この本では、文章の構成として句読点の使い方や、改行について説明していますが、改行については私はあまり納得できなかった。英語の場合はあまり改行ということはせずに、段落(パラグラフ)という考え方がある。パラグラフとパラグラフの間はすこしすき間があいて記述される。日本語も改行を減らして、段落を作った方が見た目もきれいで読みやすいのではないかと思った。